はじめに
「メタバース」―この言葉を聞いて、何を思い浮かべるだろうか。VR(Virtual Reality; 仮想現実)ゴーグルを装着した没入体験や、アバターが集うゲーム空間、あるいは高額で取引されるNFT(Non Fungible Token; 非代替性トークン)アートなどだろうか。実際、これらすべてが「メタバース」という1つの言葉でくくられる。
メタバースとは、「3Dの仮想、拡張、複合的な現実から構成され、人々が社交、娯楽、学習、仕事、消費、その他の生活活動を行うことができる空間」(Yang & Chattopadhyay, 2025)である。この定義には多様な技術と体験が含まれている。Roblox等のゲーム、NFTマーケットプレイスとVRゴーグルでの体験はすべて「メタバース」に関わる領域であるが、そこでの消費者体験は異なっている。
現実では著名なブランドがメタバースで製品を販売しても振るわないといったことがあるが、その理由の1つには、このような各メタバース領域の特徴に応じた消費者体験を捉えられていなかったということがあるだろう。本記事の目的は、この複雑なメタバースの世界を「ゲーム」「Web3.0(NFT)」「XR」の3領域(Lehman, 2025)に分類し、それぞれの空間で購買行動やブランド価値に影響を与える4つの消費者体験を明らかにすることで、企業が適切な参入戦略を立てるための地図を提供することである。
これら3つの領域は概念的には重複可能であり、将来的には融合が進む可能性も高い。しかし現時点では、各領域の主要プラットフォームは互いに独立して発展しており、市場も事実上分かれている。本記事では、この現実的な市場に基づいて、分析を行った。
メタバースを構成する3つの領域
(1)ゲーム領域:遊びが生み出す巨大な日常空間
メタバースの最前線は、意外にもゲームプラットフォームにある(Lehman, 2025)。Robloxでは毎日1億人がログインし(Staff, 2025)、Fortniteは6億5000万人を超えるプレイヤーがおり、これらのプラットフォームは累計収益が400億ドル以上を記録している(Kumar, 2025)。これらは、単なるゲームを超えて「日常的な居場所」になっている。
ユーザーは自分でワールドをつくり、友人と競い、一緒に時間を過ごす。FortniteはバトルロイヤルからLEGO、音楽、レースを含む総合プラットフォームへと進化した。この進化により、通常、ゲームには接しないユーザーが利用したり、1ユーザーあたりの滞在時間が向上したりした(Epic Games, 2025a)。このようにゲーム空間は単なる娯楽の場から、社会的交流の場へと変貌を遂げている。
市場規模やさまざまなユーザーの存在、滞在時間以外に、企業がこれらのプラットフォームに注目する理由は、新しいブランド体験を可能にするからである。FortniteのUnreal Editor for FortniteやRobloxのクリエイター支援システムにより、プログラミング知識なしで3D空間を作成でき、人気度に応じて収益を得られる「クリエイターエコノミー」が確立されている。
グッチは2021年5月にこれを活用し、Robloxで「Gucci Garden」を展開し、「Dionysus」バッグのデジタル版を限定販売した。その結果、その再販売価格は、約4,115ドルと現実世界でのバッグの価格(3,400ドル)を上回ることとなった(PhilSTAR Life, 2021)。また、音楽業界では、ダフト・パンクが2025年にFortniteで特別イベントを開催した(Epic Games, 2025b)。そこでは、音楽に合わせて空間が変化し、巨大なロボットヘルメットの中を探索するなど、現実では不可能な体験を提供し、ユーザーが熱狂した。これらの事例は、ゲーム領域が単なる広告媒体ではなく、現実以上に熱狂できる体験を提供したり、ブランドと消費者が体験を共創したりするなど、価値を創造する場となっていることを示している。
(2)Web3.0(NFT)領域:ブロックチェーンが実現する真の所有
Web3.0(NFT)領域は急速に拡大している。NFTとは、ブロックチェーン上に記録される「デジタル証明書」である。従来、デジタルデータは簡単にコピーできたが、NFTにより各データに固有の識別情報を付与し、「オリジナル」と「コピー」を明確に区別できるようになった(Belk et al., 2022)。ブロックチェーンは、複数のコンピュータで分散管理される「改ざん不可能な台帳」のような仕組みである。すべての取引履歴が透明化され、スマートコントラクトにより転売時のロイヤリティ支払いなどを自動実行できる(Bao et al., 2024)
その市場規模は2023年の17億ドルから2028年には34億ドルに倍増すると予測され、特にファッションブランドのNFT市場だけでも年率27.5%で成長し、2030年までに現在の7倍の規模になると見込まれている(Brandes & Dölp, 2025)。NFT所有者の最大のシェアを占めるのはZ世代とミレニアル世代であり、ソーシャルメディアのアイコンをNFTにするなど彼らにとってNFTは新しい価値表現の手段となっている。
ドルチェ&ガッバーナは2021年、NFTコレクション「Collezione Genesi」を発表し、約600万ドルの売上を記録した。購入者が物理的なドレスとそのデジタル版の両方を所有し、現実世界とメタバースの両方で着用できる「デジタルツイン」を実現した(Bao et al., 2024)。グッチも「Gucci Vault」というNFTコミュニティを構築し、NFT保有者限定のイベントや優先購入権を提供している((Brandes & Dölp, 2025)。これらのNFT事例が示すのは、Web3.0(NFT)の空間も単なる新技術の実験場ではなく、ブランドと消費者が共に新しい所有体験と価値を創造する場となっていることである。物理的商品とデジタル資産を融合させることで、ブランドは従来の所有概念を再定義し、消費者との関係性を変化させている。
(3)XR領域:現実と仮想の境界を溶かす
XR(Extended Reality)は、VR(Virtual Reality)、AR(Augmented Reality)、MR(Mixed Reality)を包括する総称である。世界のXR市場規模は2023年には1,423.9億ドルであったが、2030年には1兆692億ドルへ成長すると予測されている(Grand View Research, 2025)。MetaはQuestシリーズ、AppleはVisionシリーズ(現在ゴーグル型の刷新は一時停止され、AIグラスに移行している(日本経済新聞,2025)。)、GoogleはARグラスの開発を推進している。
XRの最大の特徴は、導入レベルの柔軟性にある。スマートフォンのカメラを使った簡易ARから、店頭のARミラー、完全没入型のVRヘッドセットまで、技術的には連続したものである。
AppleのARKitやGoogleのARCoreにより、スマートフォンでも高精度な空間認識が可能になった。現実空間の平面検出、光源推定、モーショントラッキングが実現し、仮想オブジェクトを現実世界に自然に配置できるようになった。処理能力の向上により、リアルタイムで複雑な3Dレンダリングも可能になっている。
IKEAの「IKEA Place」アプリは、ARで家具を実際の部屋に配置でき、約2%のスケール誤差で購入前に家具のサイズ感や部屋との調和を確認できる(IKEA, 2017)。L'OréalのModiFaceは、ARで化粧品を仮想的に試せるシステムで、多くの消費者が利用している(L’Oréal, 2021)。このようにXRは、消費者の購買意思決定を支援する実用的なツールでもある。スマートフォンから専用デバイスまで、段階的な技術導入が可能なことで、企業は自社の状況に応じた最適なXR戦略を選択できるようになっている。
体験が成果になる道筋:4つの消費者体験で読み解くメタバース効果
3領域は、それぞれ独自の消費者体験を可能にする。これらの体験が、なぜ、どのようにビジネス成果につながるのかといったことを知ることで、より具体的に企業の実践に活かすことができる。本記事では、[図表1]のように3つの領域と4つの消費者体験との関連を表で整理した。また、[図表2]のように、メタバース体験を成果に変換する4つの消費者体験について、その作用メカニズムを整理した。次ではその詳細について言及する。
消費者体験①没入感:時間、自己を忘れる体験がもたらす価値
消費者は、メタバースの体験中に、時間を忘れたり、現実への自己意識が薄れたりする。このような仮想世界に入り込んでいる感覚が「没入感」である。メタバースを構成する3つの領域のうち、特にゲームとXRがこの没入感と深く関わりを有している。まず、ゲームであるRobloxやFortniteでは、ユーザーはアバターを通じて友達と会い、ミッションをクリアし、イベントに参加する。この時、画面は平面であるにもかかわらず「その世界の住人」になった感覚を味わえる。一方で、VRゴーグルをかけると360度の仮想空間に包まれ、より直接的に「その場にいる」感覚が生まれる。
このような没入感をもたらす要素の1つは、360度視界や高精細3Dグラフィックス、リアルタイムの反応性といった技術的要素である(Kim et al., 2025)。VRゴーグルによる没入型体験はもちろんのこと、スマートフォンのARでも、現実空間と仮想オブジェクトがシームレスに融合することで、深い没入感が生まれる(Daassi & Debbabi, 2021)。さらに、他者の存在も没入感を強化する要素となっており、他者との交流の中で深い没入感が生じていったりもする(Grinberg et al., 2014)。
このように深く仮想世界に入り込んでいる状態では、商品もより深く「体験」できる(Yoon et al., 2024)。例えば、化粧品をARで試すとき、没入感が高いほど「実際に使っている」感覚が強くなることで、商品機能や利便性への確信度が高まり、その結果として購入に至ったりする。また、没入感は、ブランドとの深い関係を作ることにも大きく関わっている(Shin et al., 2023)。グッチの「Gucci Garden」では、ユーザーは商品を見るだけでなく、ブランドの世界を「体験」する。部屋から部屋へと移動し、隠されたアイテムを見つけ、他の人とこの体験を共有する。その結果、この体験は、単なる買い物ではなく「楽しいブランドの世界観の体験」として記憶に残ることになる。このように人は、楽しんだ体験を強く覚えている。「グッチは高級ブランドである」という情報より、「友達とグッチの仮想空間で宝探しをした」という体験の方が、記憶に残る。そしてこうした楽しい体験の記憶は、従来の広告では作れない、ブランドとの深い絆となるのである。
消費者体験②自己表現:アバターを通じた新しい自分の発見
現実世界では、私たちの自己表現は物理的・社会的制約に縛られている。職場での服装規定、体型、予算などである。しかしメタバースでは、こうした制約から解放される。髪の色を自由に変え、翼を生やし、光る服を着ることも可能である。しかも、それらの服の多くは非常に安価なものである。つまりメタバースは、「本当はこうありたい自分」を表現しやすい空間といえる。このような自己表現の自由度が高まる中で、Web3.0(NFT)とゲームが重要な役割を果たしている。
例えば、NFT領域は「世界に一つだけ」という証明を可能にすることで、デジタル空間での個性表現に新たな価値をもたらしている。具体例を挙げれば、、Bored Ape Yacht Club(BAYC)のNFTをソーシャルメディアのプロフィール画像に設定することで、Web3.0(NFT)コミュニティへの所属意識とアーリーアダプターとしての先見性を同時に表現できる。また、ユーザーはFortniteでTravis Scottのスキンを着用することで「音楽に詳しい自分」を表現したり、Robloxで自作のアイテムをデザインすることでクリエイターとしてのアイデンティティを確立したりできる。
こうした多様な自己表現の手段が整った環境の中で、消費者は「もう一人の自分」としてのアバターに強い愛着を持つようになったりする。実際、このアバターに対するこだわり(アバター関与)が強い人ほど自己表現の動機が高まり、高級ブランドのデジタルアイテムを買いたくなることが知られている(Sung et al., 2023)。また、メタバースでの体験は自分の可能性を広げることもある。自分とブランドのイメージが重なると、そのブランドを強く好きになることが指摘されている(Park & Kim, 2024)。このように自己表現が購買やブランド愛着への駆動要因となっている。
そして、このような自己表現を通じたブランドとの関係は一時的なものではなく長く続く。例えば、ナイキの「NIKELAND」では、ナイキ製品を着たアバターでスポーツゲームを楽しむうちに、「ナイキでスポーツする自分」という感覚が自然に生まれる。これは普通の広告では作れない、実際の体験から生まれる長期のブランドとの関係になりうる。
消費者体験③社会的つながり:仮想空間での「他者」の影響力
従来のネットショッピングは現実とは異なり、基本的には消費者一人ひとりが個人で購入するものであった。しかしメタバースでは、この状況が一変し、アバターを介して他者と一緒に買い物ができる。さらに、他者に購入した製品を見せびらかすこともできる。このような「他者の存在」が、デジタル上における体験を変えている。
この社会的つながりは、ゲームとWeb3.0(NFT)と特に深い関係がある。例えばFortniteでは、友人とチームを組んでイベントに参加し、お揃いのアイテムを身に着けていたりする。このような同調的な行動は社会的つながりを強化する。また、他者との空間の共有も社会的つながりを強化する。印象的な例として、1,200万人が同時参加したコンサートでは、見知らぬ人同士が同じ空間で踊り、感動を共有した。一方、グッチの「Gucci Vault」のようなNFTコミュニティでは、NFT保有者だけが参加できる特別なイベントが開催されている。
これらの現象を裏付けるように、仮想空間における社会的つながり感が強い利用者ほど、ブランドエンゲージメントが深まったり(Agnihotri et al., 2024)、長期的には現実世界での購買行動につながったりすることが実証されている(Mansoor et al., 2024)。
メタバースでは、ブランドがキャラクターとして登場し、その結果、ユーザーはそのブランドを「人」のように感じるようになる。そしてこの人間らしさによって、ユーザーはブランドに親しみを感じやすくなる(Vernuccio et al., 2025)。こうしてブランドは単なる商品を売る会社から、一緒に楽しむ「友だち」のような存在に変わっていったりもする。また、重要な要素の1つは、仲間とのつながりは長く続く価値を生むということである。NFTを使ったブランドのファンクラブでは、会員証がデジタルで証明され「仲間の印」になる。このようなメンバー同士の交流が深まることで、そのブランドに対する愛着が醸成されることも指摘されている(Bao et al., 2024)。
消費者体験④デジタル所有:NFTが生み出す新しい所有の価値
音楽ファイルは無限にコピーできる。画像も動画も同じである。これまでデジタルの世界では「オリジナル」と「コピー」の区別がつかなかった。しかしNFTが、この常識を覆した。具体的には、ブロックチェーンという「改ざん不可能な台帳」に所有者を記録することで、デジタルアイテムにも「世界に1つだけ」という価値が生まれた。これこそが「デジタル所有」である。特にWeb3.0(NFT)とゲームが特にデジタル所有と深く関わっている。
グッチのデジタルバッグの事例が示すように、デジタルアイテムが物理的製品を超える価値を持つ時代が到来した。このようなデジタル所有の価値は「希少性」「真正性」「ステータス性」の3要素から生まれる。研究によれば、ゲーム内における希少性の高い製品は、他者への印象管理の期待を高めることでブランド評価を向上させる(Fukuda et al., 2024)。また、ブロックチェーン技術による真正性の保証は、デジタルアイテムへの信頼を生み出す(Sung et al.,2023)。さらに、ブランドNFTのステータス性が、ブランド態度を通じてブランドコミットメントを向上させることも実証されている(Lee et al., 2023)。
このような背景から、NFTによって希少性、真正性、ステータス性が保証された製品を所有することは、現実製品の所有と同じ優越感をもたらす。むしろ、ブロックチェーンで証明される分、偽物の心配がないといったことさえある。まさに真正性の保証が、高額でも購入する理由となるのである。
おわりに
本記事では、複雑な「メタバース」を理解するため、3つの領域と4つの消費者体験という枠組みで整理した。
メタバースは現在の市場環境におけるプラットフォームの発展状況を踏まえると、3つに分類することができる。RobloxやFortniteといった毎日億単位のユーザーが集まる「ゲーム領域」、ブロックチェーン技術によりデジタル所有を実現する「Web3.0(NFT)領域」、VR/AR/MRにより現実と仮想の境界を溶かす「XR領域」である。
これらの領域で価値が生まれるメカニズムの核心は、現実世界や既存のEコマース空間とは異なるメタバース特有の消費者体験が可能となることである。例えば、アバターを介して「理想の自分」を表現しながら友人とゲーム空間を冒険する体験や、VRゴーグルで没入してブランドの世界観を体感する経験は、従来の広告やオンラインショッピングでは実現できない購買行動や深いブランド関係を生み出す。また、NFTによるデジタル所有は、ブロックチェーン技術により真正性と発行数を証明可能にし、これが希少性という価値創出の基盤となっている。
グッチの成功の一因は、この違いを適切に捉えていたことにある。Robloxでは探検型の空間で没入感を演出し、NFTではコミュニティ形成で社会的つながりを重視するという、領域ごとに異なるアプローチを採用できていた。企業がメタバースに参入する際は、まず自社が狙う領域を明確にし、その領域で重要となる消費者体験を理解した上で戦略を組み立てることが、成功への第一歩となる。
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